生理前になると、イライラしたり気分が落ち込んだり、身体の重だるさに悩まされたり…。
そんな毎月の“ゆらぎ”に、そっと寄り添ってくれる栄養素のひとつが ビタミンE です。
「ビタミンEって美容にいいって聞くけど、PMSにも関係あるの?」
そう思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
実はビタミンEには、女性ホルモンのバランスを整えたり、血行を促したりするはたらきがあり、
PMS(月経前症候群)のさまざまな症状を和らげるサポート役として注目されているのです。
この記事では、ビタミンEの具体的な効果から摂取方法、おすすめの食材まで、
女性の体と心をいたわるヒントをやさしくお届けします。
1. PMSとビタミンEの関係とは?
PMS(Premenstrual Syndrome)は、生理前に起こるさまざまな心身の不調の総称。
約8割の女性が、程度の差はあれど何らかの症状を感じているといわれています。
◆ PMSの主な症状
- イライラ、情緒不安定、憂うつ感
- 頭痛、むくみ、胸の張り
- 肌荒れ、便秘、眠気、集中力の低下
これらの不調は、排卵後から生理開始までに分泌が増えるプロゲステロン(黄体ホルモン)と、
それを支える自律神経・血流・代謝機能の乱れによって引き起こされます。
◆ ビタミンEがPMSに効く理由
- ホルモンバランスを整える
ビタミンEには、女性ホルモンの分泌やリズムを調整する作用があるとされており、
ホルモン変動によるPMS症状をやわらげてくれます。 - 血行促進でむくみ・冷えを緩和
ビタミンEは“血管を広げる作用”があるため、血流がスムーズに。
冷え性やむくみ、頭痛などの症状を軽減する効果も期待できます。 - 抗酸化作用でストレスを軽減
強力な抗酸化作用があり、細胞の酸化ダメージを防ぐことで、
精神的ストレスへの耐性や肌トラブルの緩和にも役立ちます。
2. ビタミンEが豊富に含まれる食材
では、ビタミンEはどんな食材に多く含まれているのでしょうか?
毎日の食卓に取り入れやすいものを中心にご紹介します。
◆ ビタミンEが豊富な食材一覧
| 食材 | ビタミンE含有量(mg/100g) |
|---|---|
| アーモンド | 約30.3 |
| ひまわり油 | 約38.7 |
| かぼちゃ | 約4.3 |
| アボカド | 約3.3 |
| モロヘイヤ | 約6.5 |
| うなぎ(蒲焼) | 約4.9 |
| たらこ | 約7.0 |
| ツナ缶(油漬け) | 約6.5 |
◆ 女性におすすめの取り入れ方
- おやつに 素焼きアーモンド を5〜10粒
- サラダに アボカド+オリーブオイル をプラス
- 朝食に かぼちゃのポタージュ や ツナサラダ
- メインに うなぎ丼 や モロヘイヤのおひたし
ビタミンEは脂溶性ビタミンなので、油と一緒に摂ると吸収率がUPします。
3. サプリメントでもビタミンEを補える?
「忙しくて食事だけでは不安…」
「外食が多くて栄養バランスに自信がない…」
そんなときは、ビタミンEのサプリメントを活用するのもひとつの方法です。
◆ サプリを選ぶポイント
- 天然型ビタミンE(d-α-トコフェロール) を選ぶと吸収率が高くおすすめ
- ビタミンCやB群など、他のPMS対策成分と一緒に配合されているものも便利
- 過剰摂取に注意(1日摂取の目安:100〜300mg程度/厚生労働省推奨上限600mg)
ただし、**サプリはあくまで“補助的な存在”**と考えて、
食事からの栄養をベースにすることが大切です。
4. ビタミンEと一緒に摂るとよい栄養素
ビタミンEだけでなく、PMS対策には相乗効果のある栄養素も意識してみましょう。
◆ ビタミンB6
- トリプトファンの代謝に必要な栄養素。セロトニンの生成を助け、心の安定に。
- 含まれる食材:バナナ、マグロ、鶏むね肉、にんにく、さつまいも
◆ マグネシウム
- 神経の興奮を抑え、イライラや不安をやわらげる
- 含まれる食材:海藻、玄米、大豆製品、アーモンド、カカオ
◆ 鉄分
- PMS期のだるさ・疲れ・集中力低下は鉄不足が影響していることも
- 含まれる食材:レバー、赤身肉、ひじき、小松菜、あさり
5. まとめ|ビタミンEで“心地よいわたし”に近づくケアを
ビタミンEは、女性の体と心に寄り添う、やさしい栄養素。
ホルモンの波に揺れるPMSの時期に、
**そっと整える力を貸してくれる“心強い味方”**です。
何より大切なのは、
「この時期は自分の体が敏感になる時期なんだ」と知り、
その揺らぎをやさしく受け止めてあげること。
食べるものを少しだけ意識することで、
毎月の不快感がふっと軽くなったり、気持ちが安定したりすることもあります。
ビタミンEを味方にしながら、
もっと自分らしく、しなやかに過ごせる毎日を育てていきましょう。
